オタクのおっかなびっくり妊娠体験記

オタクで、主婦で、今は妊婦な人のブログ。主にプレママ体験記。最近は暇を持て余して家事に注力中。

抗体の少ない妊婦と風疹の話

妊婦に風疹はヤバいぞ!

という話は、妊娠前から市の広報紙やら何やらでちらちらと目にはしていましたが、当時呑気だった私は「そうなんだ~、そのうち行かなきゃ~」と思ったきり、妊娠するまですっかり忘れていました。

妊婦健診では、血液検査で必ず、これに感染したらヤバい、という感染症への抗体を調べてくれるんですが、これに当然風疹も入っています。

そして私の結果は、【風疹の抗体が、安全値の半分ほど】。
ゼロではない。でも、これだけあれば安心、という値の半分ぐらいしか抗体がない。

おっと。

産婦人科の先生は、人の集まる場所に行く時は必ずマスクを着けていくようにと指導してはくれたんですが、その時の説明がわりとサラッとしていたので、この時はあまり深刻さも感じず、「マスクっていっても、今は中々売ってないんだよなあ。困ったなあ」ぐらいの感想でした。ちょうどコロナ流行のせいで、店頭からマスクが消え始めたぐらいの時期だったんですよね。

しかし家に帰っても、なんとなくモヤモヤ。血液検査で引っかかったのは風疹の値だけだったので、とても気になりました。風疹って、そんなにヤバいの……?

買っておいた本を開いて、字引きから風疹の項目を探してみたり。ネットで検索をかけて、厚生労働省自治体のサイトを確認してみたり、妊婦さんの意見を探してみたり。
そして気付く。

あれ、風疹に怯えている人が多くない? これってもしかして本当にヤバい……?

じわじわとやってくる認識の中、一時期私が調べた風疹の情報を、今回まとめてみました。

 

風疹とは

俗に言う「三日ばしか」。

感染症にはウイルス性のものと細菌性のものがあるのですが(最近知りました…汗)、風疹はウイルス性の疾患で、主にヒトからヒトへの飛沫感染で広まります。

子供の頃にかかれば、大体が微熱や2、3日ほどの発疹程度という、軽いはしか程度で済みますが、年齢が上がる程ほど症状が重くなっていき、大人がかかれば、高熱で1週間以上寝込むこともあります。

ただ、何より危険なのが、妊婦が妊娠初期に感染すること。母子感染で赤ちゃんに『先天性風疹症候群』という障害を負わせてしまう可能性が高いのです。

 

先天性風疹症候群になると……

難聴や心臓の病気、白内障緑内障。他にも、さまざまな障害を負った子供が産まれてくる可能性があります。

特に16週以下の妊婦が風疹にかかると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になってしまう確率は50%以上とも言われているようで、時期によっては、かなり高い確率で赤ちゃんに大きな影響を与えてしまうようです。

 

風疹の流行時期

風疹の流行りには波があるのですが、2018年から再び風疹患者が増加し、それは現在も続いています。

風疹が流行する季節は、春から夏の入りにかけて。秋から冬に出産予定の妊婦さんは、ちょうど流行時期が妊娠初期の時期にあたってしまうので、特に注意が必要です。

 

風疹感染を防ぐ方法

風疹は予防接種で防ぐことができます。

が、妊娠してしまうと、予防接種を受けることはできません

ワクチンは、同じく妊娠中にかかると危険なはしか(麻疹)も共に予防する『麻疹風疹混合(MR) ワクチン』が主流になっているので、必ず妊娠する前に受けましょう。

ただ、一度の予防接種では充分な抗体ができない可能性があります。私も抗体値の低さが判明してから、亡き母の母子手帳を探し出して確認したのですが、母はちゃんと子供の私に予防接種を受けさせてくれていました。

抗体のつきにくい体質の人もいるようなので、過去に感染した人や、予防接種を行ったことのある人も、念のために風疹抗体検査を受けてください。

 

ワクチン接種はどこで受けられるのか

調べてみると、私の住んでいる地域では、風疹予防接種の空白地帯といわれる昭和37年から昭和54年までの間に生まれた男性、および妊娠を希望する女性とその配偶者、そして妊娠中の女性の配偶者に対して、抗体検査と予防接種の助成が行われていました。

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風しんの追加的対策について|厚生労働省

↑こんなポスターを厚生労働省が配っているようですが笑、国も風疹の流行を重要視していますし、封じ込めのために助成を用意している自治体は多くあります。

まずは、お住まいの地域の対策を調べてみましょう。

 

その他、妊婦が感染すると危ない病気

一緒に調べたので書いておきます。

こちらも妊娠初期に感染すると、赤ちゃんが先天性水痘症候群になる可能性のあるウイルス感染症で、妊婦自身が重症化してしまうおそれもあります。
妊娠中に予防接種を受けることができないのも風疹と同じですが、こちらは一度感染すると免疫ができて二度とかかることがなく、妊婦の感染は極めて稀だそうです。

これも、妊娠初期には気を付けなければならないウイルス感染症です。水ぼうそうと同じく、一度感染すれば習性免疫がつきますが、免疫のない妊婦がかかると、流産・早産のリスクが高まってしまいます。
子供が感染していることが多いので、子供の集まる場所は避けた方が安心です。

猫などの動物の糞から、寄生虫を介して感染する病気で、流産・早産のリスクを上げるほか、赤ちゃんに障害が発生する可能性もあります。動物からは、他にも様々な病気をもらってしまう危険があるので、妊娠中はペットとの接触はなるべく避けて。
ペットを飼っている妊婦は、医者と相談しながら、注意を払って生活して下さい。

 

 

いやほんとに、危険な感染症はちゃんと分かってるんだから、きちんと妊娠前にもろもろの抗体検査を受けて、予防接種を済ませた方がいいです。過去の自分の首に縄をつけて病院に引きずっていきたい……。

妊娠してしみじみ、運を天に任せなければいけないことの多さを実感します。

どんなに気を付けても不幸は起こりうる。というのは、普通に生きていても同じことなんですが、子供というものはとても弱くてもろくて、まだお腹の中にいる段階ですら、気を付けても気を付けても足りないような気がして仕方がありません。

辛いつわりを経験したせいか、母親の自覚の薄い私ですら、これはもう失えないぞ、と思うくらいなので、世の妊婦さんもきっと、皆怖い思いをしながら生活していることでしょう。

だから、一つ行動するだけでリスクを減らすことができるのなら、どんどんやるべき。夫や家族や周囲の人たちにも、どんどん行動してもらうべきだと、今はつくづく思います。

予防接種、受けましょう

ほんとに。